「保障・安定」タイプの詳細解説
キャリア・アンカー 保障・安定 (SE: Security / Stability)タイプについての詳細です。
安全・確実で、将来の変化をおおむね予測でき、ゆったりした気持ちで仕事をしたいと考える。安定志向タイプ。
保障・安定 (SE: Security / Stability) タイプ
保障・安定(SE)タイプの人たちは、職業生活において経済的な安定や組織内での安全を最優先に考えます。長期間にわたって安心して働ける環境を求め、リスクを避け、確実性のある道を選びます。このタイプの人は、変化を好まず、一定の秩序や予測可能性の中で仕事をすることに安心感を覚えます。仕事の内容そのものよりも、職務の安定性や福利厚生、定年までのキャリアパスなどが重要な要素となります。
保障・安定タイプの強み
【忠誠心】 長期間にわたって一つの組織に貢献し続けることができるため、組織に対する高い忠誠心を持つ。
【安定志向】 予測可能で計画的な行動を好むため、安定した成果を持続的に上げることができる。
【リスク管理能力】 リスクを最小限に抑えるための慎重な判断や行動が得意であり、組織の安定に貢献する。
保障・安定タイプの弱み
【変化への抵抗】 組織や業界での急速な変化や、新しい取り組みに対して抵抗感を持ち、適応が遅れることがある。
【挑戦不足】 安定を優先するあまり、新しい挑戦やキャリアの成長機会を見逃す可能性がある。
【保守的な姿勢】 イノベーションや革新よりも、現状維持を重視するため、組織の発展に対する貢献が限られることがある。
保障・安定タイプに向いている職業やポジション
【公務員】 長期間にわたって安定した雇用が期待できる職種。
【大企業の総務や経理職】 組織の中核であり、安定した環境で働けるポジション。
保障・安定タイプのキャリアにおける注意点
【変化に対する柔軟性の維持】 組織や業界の変化に対応するため、柔軟な姿勢を持つことが重要。技術やビジネス環境の変化に敏感になり、必要なスキルを更新し続ける。
【成長機会を逃さない】 自己の安定志向を理解しつつも、時にはリスクを取り、新しい挑戦やスキルアップの機会を積極的に追求する。
保障・安定タイプの強みを伸ばすためには
【長期的な計画の策定】 自分のキャリアパスを計画し、安定的な成長を目指して段階的にスキルを向上させる。
【組織への貢献度を高める】 安定した環境の中で、さらに組織に貢献する方法を見つけ、リーダーシップを発揮する。
保障・安定タイプの弱みを補うためには
【変化に対するトレーニング】 変化への適応力を高めるために、柔軟性を養うトレーニングや、イノベーション関連のセミナーに参加する。
【リスクの許容範囲を広げる】 少しずつリスクを取る経験を重ね、リスクとリターンのバランスを理解する。
まとめ
保障・安定を重視する人は、経済的な安定や職場の安全を確保することで満足感を得ますが、時には変化を受け入れ、新しい機会を追求することも重要です。安定した環境の中でも、自分のスキルや知識を更新し続けることで、長期的なキャリアの成功を実現することができます。
8つのタイプ別 詳細解説
キャリア・アンカー 参考書籍
キャリア・アンカー ― 自分のほんとうの価値を発見しよう (Career Anchors and Career Survival)
エドガー・H. シャイン (著), Edgar H. Schein (原著), 金井 寿宏 (翻訳)
2003/6/1
シャイン博士が語るキャリア・カウンセリングの進め方: <キャリア・アンカー>の正しい使用法
エドガー・H. シャイン (著), 尾川 丈一 (著), 石川 大雅 (著), Edger H. Schein (原著), 松本 美央 (翻訳), 小沼 勢矢 (翻訳)
2017/1/20
キャリア・マネジメント3冊セット:変わり続ける仕事とキャリア
E.H. シャイン (著), J. ヴァン=マーネン (著), エドガー・H・シャイン (著), 木村 琢磨 (監修), 尾川 丈一 (翻訳)
2015/7/31